かまねこのもくろみしょ。

元証券マンの備忘録。

はじめまして。元証券マン・かまねこと申します。

もくろみしょ。
はじめてこの言葉を聞いたとき、私はちょっぴりおかしな気分になった。
「もくろみ」なんて、まるでよからぬことをたくらんでいるみたいじゃないか。
悪の組織の元締めが、世界征服のための恐るべき計画を立て、それを一冊の本にしたためた!……なんて、荒唐無稽な想像が一瞬脳裏をかすめた。

目論見書。
実際にはそんな愉快な代物ではない。投資の際、事前に交付される書類のことだ。
この商品はどういうものなのか?
どのように利益を追求していくのか?
どのようなリスクがあるのか?
そんなことが書かれている。
目論見書の内容は重要だけど、
たいていの投資家はちゃんと読んでないし、
証券マンも必要なこと以外は説明しない。
世の中そんなもんだ。

このブログは、
「証券会社で営業として働くとはどういうことか」
「どんなメリット、デメリットがあるのか」
ということを色々な人に知ってもらうために書くことにした。
いわば「証券会社の目論見書」を目指しているのでこの名をつけた。
まぁこれは建前で、本音としては「証券営業はやばかったよ」ということをネットの海のどこかに公開しておきたかったという邪な動機によるものなので、よからぬたくらみの書という意味も持っているかもしれない。

これからお伝えしていく内容が、証券営業への就職・転職を考えている人のお役に立てれば嬉しい。
また、現在証券にお勤めの方や、証券をはじめとした金融業界の内情について興味のある方にも参考になるような記事を提供したいとも思っている。中でも、証券会社を辞めようかお悩み中の方。「私の場合はこうだった」ということを淡々と書いていくので、ご自身の状況と比較してみて、判断材料のひとつまみにして頂ければ幸いである。

注意して頂きたい点が2点ほどある。
・このブログの内容は、事実をもとにしたフィクションであること。
・あくまで「私の場合」であり、人や会社が違えば内情は全く異なること。
大事なことは事実通りのことを書く予定だけど、具体的なエピソードに関してはぼかしやフェイクを入れることもある。元の職場や客を特定されて、迷惑がかかったりしたら大変なので。
それから、くどいようだけどは「私の体験」に基づいて書く。「自分は証券会社勤務だが、そんなことはない!」「自分は証券業界希望だけど、こんな風にはならない!」というご意見も大いに結構。「こいつの場合はそうだったんだな」程度の冷静な気持ちで読んでくれると嬉しい。

さいごに。
もくろみしょなんてものをわざわざ読んでくださっている画面の向こうの酔狂なあなた!
本当にありがとう。
当ブログが、あなたの知的好奇心他様々な欲求を、少しでも満たせるものであることを祈っている。

2019.10.よく晴れた日
かまねこ